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ご挨拶            

 劇団東演は創立50周年記念公演として『どん底』をベリャコーヴィッチ氏の演出で再演しました。
この作品は劇団にとってまさに創造の原点でもあり、老いも若きも誰もが舞台創りに参加し、その時代々々の『どん底』を創り続けて来た作品です。
 ひとつの作品を長きに亘り再創造を重ねられたのは、観客の皆様の暖かいご支援のたまものであり、また多くのスタッフの努力の積み重ねでした。それが劇団の歴史でもあるとしみじみ思います。
 今回新たに『ハムレット』に挑みます。言うまでもなくシェイクスピアの傑作です。
東演は1993年から4年間ベリャコーヴィッチ演出で『ロミオとジュリエット』を上演。
全国各地での公演でもロシア語と日本語の交錯が思いもかけないドラマを生みました。
「果たしてどうなるのか?」との危惧も杞憂に終り、観客の想像力は無限だと実感したものです。
 演劇の持っている可能性は宇宙ほどの広がりがあり、それへの飽くなき探求こそが創造の源でもあり、喜びでもあると思います。
 『ハムレット』はその流れの中の大きな一里塚にするべく、演出家ベリャコーヴィッチ氏と共に稽古を重ねてきました。願わくば皆様の心に届くことを念じつつ私たちは幕を開けます。

 

劇団東演           

 
 

尊敬する観客の皆様!

劇団東演とモスクワのユーゴザパト劇場は

1993年から一緒の舞台を創って参りました。

合同公演だけでもこれまで『ロミオとジュリエット』をはじめ、

『三文オペラ』や『どん底』を上演しております。

そして今回遂に古今を通じて最高戯曲である、

シャイクスピアの『ハムレット』に挑むことになりました。

この公演の舞台が日露文化交流の促進に寄与し、

演劇ファンのお気に召して頂けたら、

これに勝る喜びはありません。

ユーゴザパト劇場芸術監督
ワレリー・ベリャコーヴィッチ

 
 
 

ワレリー・ベリャコーヴィッチ
■PROFIL■
 1950年8月、モスクワにて生まれる。モスクワの国立教育大学卒業後、さらに国立ルナチャルスキー演劇大学演出学科も卒業し演劇の道へ。1977年にユーゴザパト劇場を創立。ひと癖もふた癖もある俳優たちを集め、1987年、英国エジンバラ演劇祭で『ハムレット』を上演、衝撃的な舞台で一躍世界的な評価を獲得(最優秀賞受賞)。その後アメリカやヨーロッパ公演でますますその存在は不動のものとなる。1990年には日本でも公演(パルコ劇場)。
  劇団東演とは1993年から『ロミオとジュリエット』をはじめ『モリエール』『三文オペラ』『どん底』等々、精力的にその魅力を縦横に発揮した舞台を創っている。
  彼が芸術監督として全ての作品を演出してきたモスクワ・ユーゴザパト劇場は今でも切符を取るのが難しいほどの人気劇場である。2002年には「ロシア連邦人民芸術家」の称号を授与された。ユーゴザパト劇場ではレパートリーとしては『ロミオとジュリエット』『検察官』『巨匠とマルガリータ』『かもめ』『カリギュラ』『マクベス』など30本を越える作品を日替わりに上演している。
  2011年3月、劇団東演公演で上演した『ハムレット』はベリャコーヴィッチ演出の鋭さ、現代性が全てが凝縮した刺激的な舞台となり今後も上演は続く。
  そして2011年9月、スタニスラフスキー劇場の主席演出家にも就任。
 
 
 ベリャコーヴィッチ氏とはこれまでに東京と尼崎と福岡で3度会っている。といっても会話らしきものはなくて、ただ挨拶を交わしただけだが、そのたびににこやかで温かな気持ちを感じられた。太めの身体で童顔で、澄んだ瞳がチャーミングな人なので、日本でも女性ファンが多いと聞いているがうなずける。
 そんな彼が稽古に入ると鬼の形相に変わり、俳優やスタッフに強烈な言葉を吐いて稽古場は修羅場と化すらしい。彼自身が優れた俳優でもあるので、日本人俳優の淡白な振舞いに苛立っている様子が想像できる。ロシア人ではないのだから、そうは言われてもなあ、などという考えは木端微塵に打ち砕かれること必定だ。彼には「妥協」という言葉がないのか、「まあまあ」という言葉がロシア語にはないのか・・・。
 東演はベリャコーヴィッチ演出の『どん底』で九州演劇鑑賞団体連絡会議(九演連)の例会で42ステージ巡演した。演劇鑑賞会(元労演)とは、北海道から九州まで12ブロックで構成された会員制による鑑賞組織で、年間1600ステージ、16万人近くの会員がいる(演劇ジャーナリズムはこの稀有で巨大な組織にもっと関心を持つべきだと思う)。新劇団はこのブロックの例会に選ばれるために鎬を削っている。そこに『どん底』が入り込むのは誰しも困難に思えたし、危険な冒険に思われた。ところが畏友・横川功プロデューサーの長年に渡っての声涙倶に下がる情熱が功を奏して、ついに実現に漕ぎ着けた。この作品に命運を賭けた東演と、それを受け止めて立ち力を尽くした九演連には、ともにアッパレといわなければならない。その後、中部北陸と首都圏ブロックを巡演する。演劇鑑賞会は、いま高いハードルを越えようとしている。めったに見られない芝居を全国の人たちに観ていただけることは、我々創造する側にとっても大きな喜びである。
  『ハムレット』にも触れたいのだが、私は評論家ではないので多くを語ることができない。が、私にとっては1990年にパルコ劇場で観た『ハムレット』の衝撃は今でも忘れ難い。そこで初めてベリャコーヴィッチという偉才の名前を知った。70年代に観た鈴木忠志の『バッコスの信女』やピーターブルックの『夏の夜の夢』などと同じようなショックを受けた。いずれも日本演劇の常識を覆しダイナミックな様式に圧倒された。創造とは才気とは、このようなものかと目が開かれて、うなされた。
 今度の『ハムレット』は新進だったベリャコーヴィッチ氏が本場の演劇ファンを魅了し、世界デビューを果たした舞台(87年英国エジンバラ演劇祭最優秀賞)だが、今回の日本再演に当たっても、きっと新たな感動を呼び起こしてくれるに違いない。1977年にモスクワの街外れに自立劇団ユーゴザパト劇場を立ち上げて以来、競争が激しいモスクワ演劇界でひとり吼え続けて、すでにロシア人民芸術家の称号を得た。訳・コーディネーターの佐藤史郎氏(この人がいないとベリャコーヴィッチの舞台は成り立たない)によると、功成り名を遂げても彼は、日夜勉強を怠らずひたすら演劇のみに集中しているとのこと。全身これ演劇の塊だ。
 光と闇の中で、計算された荒々しい動きとメリハリの利いた台詞廻しと、間断のない身体の揺らぎが世界の不気味な鼓動を伝えて、人間の生と死の真実に迫る『ハムレット』を、再び見ることができる。激しい舞台に身をゆすぶられた後に、白樺の大地を吹き抜ける風を感じ取れるだろうか。その風はベリャコーヴィッチ氏が胸底にたたえているロマンチシズムの滴りから自然発生した演劇にあってアウトローであること、前衛であることが、芸術家の本当であることを教えてくれるベリャコーヴィッチ氏の唯我の志にシャッポを脱ぐ。
 最後に、今回の出演者とスタッフの皆さんの奮励努力をたたえるべく、開幕ベルを待っている。
2011.3 初演パンフレットより 
 
 
 
 

 エルシノア城に現れた亡霊。デンマークの王子ハムレットは
父の死因は現国王の叔父クローディアスの謀略によるものであったことを知らされる。
しかし母ガートルードは何事もなかったように叔父と再婚し王妃として君臨している。
そして父の亡霊と誓った「復讐」にハムレットは苛まれながらも、
母への思いが強まれば強まるほど己の運命を呪い、時には弱気に、時には狂気に走りながら悩みその機会を狙っている。
 宰相の娘オフィーリアはハムレットに心を寄せるのだが、ハムレットは・・・

 
 
 
2011.3 初演パンフレットより
 
 
2014年 キャスト
クローディアス 能登 剛
ハムレット 南保 大樹
ポローニアス 豊泉 由樹緒
ホレイショー 橘 憲一郎(フリー)
レアティーズ M・ドラチェーニン(ユーゴザパト劇場)
ローザンクランツ/フォーティンブラス 清川 佑介
ギルデンスターン S・メドベージェフ(スタニスラフスキー劇場)
マーセラス/牧師/旅の一座 奥山 浩
バーナードー/旅の一座 歌野 貴仁
フランシスコー/旅の一座 飯田 光
劇中の王妃/旅の一座 腰越 夏水
墓堀/劇中の国王 内田 龍磨(Pカンパニー)
墓堀/旅の一座 星野 真広
ガートルード 早野 ゆかり(俳優座)
オフィーリア 古田 美奈子
亡霊/旅の一座 村上 博(俳優座)
女官 岸並 万里子
女官 小川 由樹枝
女官 大川 綾香
オズリック/旅の一座 原野 寛之
 
 
 
 
 
W・シェークスピア
翻訳
外塚由利子 佐藤史郎
翻案・演出・美術
V・ベリャコーヴィッチ
照明
鵜飼守
音響
A・ロプホフ 
衣裳製作
A・プーシキン
舞台監督
井川学/相川聡
宣伝美術
コガワ・ミチヒロ
写真撮影
根岸ふじ枝
コーディネイト
佐藤史郎
制作
横川功
 
 
 
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